【学び】群馬へ
昨日、群馬の高崎市に行ってきました。
群馬に「1人」で行くのは生まれて初めてかもしれません。
(家族とは何度かあるので)
ちょっとした小旅行を楽しんできました。(日帰りですが)
目的は、セミナーに参加するため。
名前からして楽しそうでしょう?
実際楽しかったし、大変勉強になったので、振り返ってまとめていきます。
(自身の備忘録としても)
神藤先生からの学び
このセミナーでは3人の先生からの講義がありました。
まずは神藤先生。
特別支援の観点からのお話でした。
教室環境を整える
発達障害を抱えている子を含めて、全員が過ごしやすい環境にすることの大切さを学びました。
いわゆる「ユニバーサルデザイン」ですね。
実際に神藤先生が取り組まれている様子を写真で見せていただきました。
- 注意が拡散しないように余計なものは見えないようにする。
- 見通しをもてるために、1日の予定を可視化する。
- 安心できるスペースを設置する。
などなど、これ以外にもたくさんの教室環境を教えていただきました。
そして、私が「やってみよう!」と思ったのは、大きなホワイトボードで仕切りを作ること。
ホワイトボードとしても使えるし一石二鳥だと思いました。
自分の頭で考える
たくさんの本を見て、セミナーに参加して学ぶことはもちろん大切です。
しかし、そこで紹介されている手立てが、必ずしも今、目の前にいる子どもにピッタリとハマるかどうかは別ということ。
大切なのは、その子どもとしっかりと向き合って、自分の頭できちんと考えていくこと。
とても共感しました。
やはり本ばかりに頼っていてはいけない。
それでは、子どもも教師も成長していけないなと感じました。
そのために、どういった視点で考えていけばいいかということを学びました。
「応用行動分析」の視点を取り入れるということ。
具体例をもとに紹介いただきました。
そこで神藤先生がたどり着いた手立ては、決して本には載っていないし、他の子にも通じるかといったら、そうでもないでしょう。
やはり、試行錯誤しながら、きちんと考えていくことが大切なんですね。
土作先生からの学び
土作先生のお話を聞くのは、今回で2回目。
実は、この日は電車で群馬へ向かいましたが、その車中にこの本を読んでいきました。
子どもを伸ばす学級づくり―「哲学」ある指導法が子どもを育てる (Series教師のチカラ)
- 作者: 土作彰
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- 発売日: 2010/03
- メディア: 単行本
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ちょうど読みたかった本だったので読んでいたのですが、土作先生の話を聞く上で大変よい予習となりました。
哲学をもつ
今回のセミナーのテーマでもあると思います。
土作先生が、ご自身の「哲学」をもつにいたるまでの経緯をお話いただきました。
いわゆる「授業力」を高めるために、たくさんの「ミニネタ」を集めていったこと。
しかし、深澤先生のクラスの子を見て大きな衝撃を受けたこと。
私も、つい最近まで「楽しく夢中になる授業をして、子どもたちを惹きつけていけば、学級はうまくいく!何よりも大切なのは授業だ!」と強く強く思っていました。
楽しく知的な授業を目指しているのは今でも変わりません。
学校生活の中で授業がとっても大切だと思っていることも変わりません。
しかし、土作先生も仰っていましたが、決定的に違うのは「哲学」がないこと。
私も、1年前にはこの「哲学」というものは全く意識していなかったし、もちあわせてもいませんでした。
この「哲学」をもつことが、子どもたちを育てていく上で、一番の指針になるし、ぶれない軸になると思いました。
意図のある指導
土作先生の卒業式の指導映像を見ることができました。
(ある意味)生の土作先生の指導が見れたことに興奮している自分をなんとか抑えながら、やはり抑えきれずに興奮していました。
最初の5分ほどで子どもたちが一気に変容していました。
この指導をするにあたり、事前に「ここまで引き上げる」という到達ラインを設定しているから、ブレないんだなぁと思いました。
その到達ラインも「哲学」に向かっているのだと思います。
そこでポイントとなるのは、「指導の規模」を変えていくということだと学びました。
個人なのか、グループなのか、全体なのか。
指導する順序にも意味がある。
この視点は大切にしていきたいと思いました。
ここで印象的だった指導を1つ。
「予令+本令」を意識するということです。
これは、私も初任校で先輩に教えていただきました。
例えば、「前へならえ」という言葉。
これは、「前へ」が予令で、「ならえ」が本令。
つまり、「前へ」で心構えをして、「ならえ」で行動する。
そのため、「前へ」と「ならえ」の間には「間」が必要です。
しかし、土作先生はここであえて「予令」を言わずに指導していました。
それもきちんとしたねらいがあってのこと。
たった一つの言葉にも、きちんと指導の意図があることがわかりました。
深澤先生からの学び
深澤先生からお話を聞くのも2回目です。
前回の時は、お話だけでなく授業映像も見ることができて、大変興奮していたのを覚えています。
だから、この日もとてもとても楽しみでたまりませんでした。
案の定、興奮度はMAXを超えていました。
直接的な指導は面白くない
深澤先生の言葉でとても印象的だったものの1つです。
例えば、全校で校歌を歌う場面。
きちんと声を出して歌っていない子に対してどういう指導をするか。
「しっかり声を出して歌いなさい」というのが、ここでいう直接的な指導です。
これでは、面白くない。
(もちろん面白い、面白くないという観点のみで指導しているのではありません)
そこで紹介された指導法は、点数をつけるということ。
詳しくはここでは割愛しますが、そうすることで「やらざるを得ない状況」を作っていると思いました。
深澤先生の哲学「もっている力を正しい方向で発揮させる」が、すべての指導場面に現れているのだと感じさせられました。
そのほかにも、深澤先生だからこそできたのであろう、数々の指導をお話いただきました。
そのどれにも共通しているのが、「やる気のある子が挑戦できる環境をつくる」ということ。
私のクラスではどうだろう?
やる気のある子どものやる気を、どこかで「一時停止」させている気がします。
子どもが自ら成長しようとしているのに!
いかにそういうシステムを作っていくかが大切だと思いました。
教師が自ら仕掛けたからには、敗北は許されない
これも深澤先生が仰っていた言葉の1つ。
バズーカで私の頭を撃ち抜かれた感じがしました。
絶対に諦めてはいけない。
絶対に途中で投げ出してはいけない。
始めたからには、教師の考えがあるはず。
やるからには最後までやり通せ!
というような声が聞こえてきました。
(実際は、そうは言っていませんでしたが)
私はこれまで、いくつの取り組みを中途半端に終わらせてきただろう。
「子どもが変わらないから」と言い訳にしてきてはいないだろうか。
この言葉を聞いて、私のやる気がみなぎってきました。
かつて、私の尊敬する先生もこう言っていました。
「教育は気と気のぶつかり合いなんだ。ドラゴンボールで気ってもんがあるだろう。あれで、子どもの気に負けてはいけない。子どもたち30人の気に対して担任1人の気が負けちゃいけないんだ。」
それ以来、私はどんなに辛いことがあろうとも、教室に入る前に気を高めていくようにしています。
この気で子どもに負けたら、教師として終わりだと思っています。
深澤先生の言葉も、ここに通じているのだと思いました。
「もっと、学びたい」と強く思いました。
本当は、このセミナー後にあった懇親会にも参加したかったくらいです。
今になって、聞きたいことがたくさん浮かんできました。
ちょっと後悔…。
この夏は、あと2つ大きなセミナーにいく予定です。
そこでもガッツリと学んで、2学期からさらにパワーアップしていこうと思っています。