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小学校教師であり、二児の父でもあります。日々のちょっとしたことを気ままに書いていきます。「最」高の「笑」顔を目指して!最笑はGOOD!(さいしょはグー)

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【読書】「子どもが伸びる102の授業術」その3

こちらの本を読み、学びをアウトプット。

 

子どもが伸びる102の授業術 (東書TMシリーズ)

子どもが伸びる102の授業術 (東書TMシリーズ)

 

 

『日記に入れる赤ペンはねらいをもってまとをしぼる』

 

著書の中で、とある日記が紹介されている。

 

一年生の男の子が書いた日記である。

 

七月二十七日のことでした。ぼくわ、となりのおばちゃんとプールに行きました。ふかいプールわ、ちょっとしか足をつけられませんでした。しばらくするとそらがくらくなって雨がふってきました。おかあさんわ、プールからあがってぼくだけおよいでいました。おかあさんがかえるよといったから、バスでかえりました。いえにかえって友だちとあそびました。今日わ、とてもいい日でした。

 

これを読んで…

 

もし“指導”を入れるとしたら、どのような点に気づくだろうか。

 

一つや二つは思い浮かぶと思う。

 

教師はこれらの気になることを、一度に、しかも幅広く直してしまいたい衝動にかられてしまうものである。ところが、子どもにとってみてはどうであろうか。いろいろ書かれたことに対して、ただうっとうしくなるだけで、何も得るものがなくなってしまうにちがいない。

 

著者のこの考え方に、私も同感である。

 

先の日記に、たくさんの赤ペンが入り…

 

しかもその全てが“指導”の赤ペンであれば、嫌になる。

 

私であれば、この日記の書かれた状況によって赤ペンの種類が変わると思う。

 

  • どこで書かれたものか。学校か、家での宿題か。
  • いつ書かれたものか。1学期か、2学期か、3学期か。
  • 書いた子はどのような子か。普段からよく書く子か、書かない子か。

 

仮に、これが「1学期当初の宿題」であれば…

 

まずは「文章を書いた」という事実を褒めたい。

 

しかも、それを「家庭学習」としてである。

 

学習習慣の定着にも大切な時期なので、「家で文章を書いてきた」ということだけでいい。

 

多少の誤字には目をつむる。

 

指導のチャンスは、他にも必ずある。

 

この子は、宿題をやってきた。

 

そして、一定量の文章を書いてきた。

 

それを褒める。

 

ただ、超間接的な“指導”を入れることはある。 

 

実際によく使う手法だが…

 

「私、この日記を読んで、今すぐプールに入りたくなりました」

 

などと赤ペンを入れる。

 

別にあからさまに「は」を大きく書いたりはしないが…笑

 

これに気づかない場合もあるだろうし、そもそも「は」の使い方を知らないかもしれないし。

 

別にいい。

 

指導のチャンスは、他の場面で。

 

このように、この日記を書いた状況で、赤ペンを入れるねらいは変わってくると思う。

 

「は」の使い方を授業で教えたその日に書いてきた日記であれば、その点のみ訂正を加えるかもしれない。

 

ただ、基本は褒めの赤ペンを入れたい。

 

その子が先生の赤ペンを見て、にっこりしている表情が好きだ。

 

宿題に入れる赤ペンって、教師とその子だけの、いわば交換日記みたいなものだと思っている。

 

どんなねらいをもって赤ペンを入れるか…

 

とても大切な観点だと思う。