【苦手】カエルの話
私はカエルが嫌いだ。
嫌い、というか苦手だ。
小学生の頃、大量のカエルを服の背中から入れられたことがある。
それ以来、カエルが嫌いだ。
そして、私の背中にカエルを入れたY君も、あまり好きではない。
話は変わるが、先日、とあるクラスでゴキブリが出現した。
大抵、クラスに30〜40人も子どもがいれば、1人くらいは必ずいるのだ。
素手でつかまえようとする強者が。
その時も、その強者が、事件を解決に導いたらしい。
一応、衛生面を考えて、手を洗わせたが。
我がクラスにも、虫博士がいる。
とにかく、なんでも捕まえてくる。
ただ、カエルだけはやめてほしい。
まだ、カエルを教室に持ち込んだことはないので、なんとかなっている。
私が小学生の頃、クラスでカエルを育てていた。
私の記憶が正しければ、卵か、もしくはオタマジャクシの頃からみんなで育てていたと思う。
ちなみに、当時から私はカエルが好きではない。
それでも、なんとかやっていた。
ある日、「カエルになった!」とクラスのみんなが大騒ぎしていた時があった。
今まで育ててきた分、感動も大きいのだろう。
カゴからカエルを出し、教室の中に放してあげていた。
その直後、何もしらないM君が教室に走りこんできた。
ちなみに、M君は、どちらかといえば、引っ込み思案な性格だ。
その彼が、見事にカエルを踏みつぶした。
普段はおとなしいM君が、片足を上げながらキャーキャー騒いでいる光景は今でも忘れまい。
あのとき、その周りにいた人たちはどんなリアクションだったのだろうか。
それは、思い出せない。
ただ、カゴから出した瞬間に変わり果てたカエルの姿は、想像するに容易い。
やっぱり、私はカエルが嫌いだ。