私が子どもの頃、コウモリは存在しない生き物だと信じていた。
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その続きである。
「コウモリは存在しない」と信じていたことと並行して、もう一つ、信じきっていたものがあった。
当時、私が小学生だった頃、虫捕りが大好きであった。
今でこそ、虫には積極的に近づかなくなったが、当時は虫かごと網を持っては、家の周りを駆け回っていた。
(田舎なので、そこら中にいろんな虫がいた)
そんなある日、私は、ちょっと大きめの生き物を捕まえにいこうとしていた。
それまでに捕まえた一番大きなものと言えば、「オニヤンマ」であろうか。
あれはあれで、デカかった。
しかしその日に狙っていたものは、もっと大きい。
しかも、当時の私は、まだ本物を見たことがなかった。
「捕まえに行く」というより「見つけに行く」といった感覚なのであろうか。
夏にカブトムシを探しに行く、あの感覚だ。
いつものように、虫かごと網を持ち、玄関先で母親に言った。
「ちょっと、沼に行って、カッパ捕まえてくる」
家から10分もしないところに、小さな沼がある。
そこならカッパがいるだろうと思っていた。
しかし残念ながら、その日はカッパは見つからなかった。
それから数回、カッパを捕まえに何度か沼に足を運んだ。
先にも述べたように、普段は家の周りに十分すぎるほどの生き物がいるのだ。
しかし、カッパは沼に存在する。
そのため、10分ほど歩かなくてはならない。
いつの日か、捕まえに行くのを諦めてしまった。
そして月日は流れ…いつの日だっただろうか。
カッパは妖怪だということを知った。
先日、家族で「かっぱ寿司」に行ってきた。
今の回転寿司は、うどんのような麺類もあるから、小さい子どもがいても食事に困らない。
うちの息子も、かっぱ寿司が大好きだ。
いつか、息子と沼に冒険へ出かけようと思う。