この秋(9月末〜10月頭)に運動会がある学校も多いのではないでしょうか。
その時にどの学校も「全校練習」というものがありますよね。
全校が一斉になって練習をするのです。
例えば、開会式や閉会式、応援合戦など。
運動会直前に行うことが多いため、指導する時間も限られています。
その際、全体指導者として指導する場合、いかに効率よく指導するかが求められます。
私も何度か経験がありますが、その時に意識して行ったことを紹介します。
紅白で対抗させる
多くの学校は、子どもたちが紅組と白組の2つに分かれていることが多いと思います。
その時に、紅組と白組で出来栄えを対抗させるのです。
行進の仕方、整列の仕方、声の大きさ、応援の手の挙げ方、どの指導でも可能です。
点数をつける
紅白で対抗するときに、点数をつけると盛り上がります。
このときのポイントは、いきなり高得点を与えないこと。
じわじわと点数を上げていきます。
ワンポイントアドバイス
点数をつけるときに、いきなり高得点は与えないと言いました。
その際、「ここをこうすれば、よくなるよ」とワンポイントに絞ってアドバイスをします。
すると次はそこを意識して、より上手になっていきます。
実際の指導
過去に実際に行った行進指導の様子をお伝えします。
「まずは紅組から行進します。」
紅組の行進後、点数を言います。
「紅組、60点。頭が動いている人が多かったです。頭をグラグラ動かさないともっとよくなります。」
いきなり高得点は与えません。
「続いて、白組です。紅組に負けずにやってみましょう。」
そうすると、白組は「頭をグラグラ動かさない」ことに気をつけて行進を始めます。
「白組、70点。頭がほとんど動いていなかった。腕をまっすぐに振るともっとよくなりますね。」
このように、ワンポイントでアドバイスをしていき、段々と点数を上げていきます。
そして、次に紅と白のどちらに行進させるかが肝心です。
紅→白の順できているので、再び、紅→白といきたくなるかもしれませんが、ここは続けて白組からさせます。
「さて白組さん、今は70点でしたが、あと一歩です。もう一度やってみますか?」
そうすると、白組は燃えます。
腕を大きく振り、先ほどよりも立派に行進していました。
「素晴らしい!白組、90点!!」
ここは100点でも良いのですが、指導の機会が後日ある場合には、このへんにしておきます。
そして、ここで紅組に問います。
「さて紅組さん、白組は90点を取りました。紅組も負けていられませんね。先ほどは60点でした。次は何点でしょうか。」
こうなると、紅組はさらに燃えます。
目の前で白組がグングンと成長して高得点を取っているのです。
このまま負けてはいられません。
きっと白組に負けないくらい立派に行進するでしょう。
「白組、さすがだ。90点!!とっても上手になった。」
「今回の勝負は、紅90点、白90点で引き分けです。」
あまりにも紅と白で出来栄えに差がなければ、引き分けで終えます。
この指導方法は、応援合戦や整列指導などにも活用できます。
短い指導時間だからこそ、的確にアドバイスをして、子どもたちをできるようにさせていくことが大切だと思います。
指導する教師も、テンション高めで盛り上げていくと、運動会らしい明るい雰囲気で指導することができるのではないでしょうか。
少しでも参考になれば嬉しいです。