【残心】たった一つの行為
「残心」という言葉を知っているだろうか。
私は、昨日初めて知った。
武道に詳しい人ならば、聞いたことがあるのかもしれない。
特に「剣道」では、よく使われる言葉だという。
こちらのサイトに詳しく載っていたので、引用させていただいた。
残心とは、相手を打突した後も気を緩めるなということですね。
例えば、刀で相手を斬ったとして、その傷が致命傷でなければすぐに反撃される可能性があります。
ですから、残心とは、斬った後も相手の反撃に備えておくという心構えのことです。
つまりは、次に備えるための「心構え」のことである。
これは、剣道に限らず、多くのスポーツでも言えることであろう。
得点を取ったからと言って、気を緩めていては、その隙に相手に得点を許してしまうかもしれない。
気を緩めているようでは、「残心」ができていないのである。
そこに「心」を「残」すことで、次に備えるということであろう。
先日、私はこんな記事を書いた。
taka-ichi-sensei.hatenablog.com
はきものを揃える。
それは、自分の気持ちを整えることだと。
この話を昨日、ふとしたことから父親に話す機会があった。
そこで、この「残心」という言葉を教えてもらった。
靴を揃えることも「残心」である、とも教えられた。
玄関にきちんと自分の心を残しておき、そして次に履くときに備えておく。
道元禅師の言葉にもこのようにあった。
ぬぐときにそろえておくと はくときに心がみだれない
さらに深くこの言葉に納得できる。
気持ちを整える、心をそこに残す、次に備えておく。
靴を揃える、たった一つの行為だが奥が深い。
靴を脱ぐというのは、毎日誰もがするであろう「当たり前の」行為であるからこそ、「靴を揃える」ということを大切にしたいと思った。
そして、
30歳を過ぎた自分ではあるが、まだまだ親から教えられることがあるのだと実感した。
いや、むしろこの歳になったから、スッと自分の心に入ってくるのかもしれない。
そんなことを思った。