最笑はGOOD!〜全力で前に突き進む〜

小学校教師であり、二児の父でもあります。日々のちょっとしたことを気ままに書いていきます。「最」高の「笑」顔を目指して!最笑はGOOD!(さいしょはグー)

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【授業】どうやって暗唱に取り組んでいるか

クラスで暗唱を行っている。

 

先日「暗唱を始めたきっかけ」、「暗唱をすることの良さ」などを記事にした。

 

taka-ichi-sensei.hatenablog.com

 

今回は、その暗唱の指導方法についてまとめてみた。

 

前回も述べたが、この指導方法は書籍を読めば、どこかに書いてあるような内容だ。

 

私も、書籍から学んだことが多い。

 

それらを自分なりに咀嚼して実践しているので、その辺りが参考になれば…。

 

 

いつやるの?

教科で言えば、基本的に「国語」の時間に行っている。

 

そして、1単位時間(45分間)に1つの詩文を扱う。

(厳密に言えば、その他にも漢字テストや新出漢字などにも取り組むので、実際は30分くらいになることが多い)

 

2週間経つと、新しい詩文を学ぶ。

 

つまり、2週間に1回(30〜45分間)のペースで行っている。

 

 

教材はどうするの?

前回の記事でも書いたが、詩文集などがあると便利だ。

私の場合は、次の3つの形で教材を提示することが多い。

 

① 教科書の詩文教材を活用する

② 教師がプリントとして配布する

③ 黒板に書いて視写させる

 

上記の①については、教科書の教材をそのまま扱う。

教科書の中にもいくつか「詩文」が掲載されている。

その場合は、詩文の「読み取り」等をすることがある。

何度も読むことで自然と覚えていく。

②や③については、こちらから提示するものなので、「暗唱」させることを目的にしている。

そのため、多少語句の意味が分からなくても(私の場合は)気にせずに進めてしまう。

 

 

どうやって覚えていくの?

詩文を覚えるためには、とにかく何度も繰り返し読むことが重要である。

しかし、ただ単に繰り返し読むだけでは飽きてしまうし、練習する意欲も続かない。

そこで、いくつかの読み方のバリエーションをもつことが大切だ。

 

① 一文ずつ教師が読み、その後に子どもたちが読む。(追い読み)

② 教師と子どもたちが一文ずつ交代で読む。(交代読み)

③ 男子と女子で交代読みをする。

④ (体育の)紅組と白組で交代読みをする。

⑤ 座席を窓側と廊下側の左右半分にして交代読みをする。

⑥ 隣の子と交代読みをする。

⑦ 特定の1人の子どもと、その他の子どもたちで交代読みをする。

⑧ その場で起立して自分のペースで読む。(1人読み)

⑨ 超高速で1人読みをする。

⑩ 前を向いて1回、左を向いて1回、後ろを向いて1回、右を向いて1回、と体を1回転しながら1人読みをする。

⑪ 自分の読みたい1文を決めて、その箇所が来たら起立して読む。(たけのこ読み)

⑫ クラス全員で声をそろえて読む。(一斉読み)

⑬ 全員起立させて、最初の数行(1〜2行)を覚えた子から座らせていく。これを繰り返していく。

⑭ 板書がある場合、少しずつ板書を消していく。最後は、全部消した状態で読む。

 

このように、様々な読み方で子どもたちに何度も読ませていく。

そして、ある程度覚えてきた子が出てきた段階で、暗唱テストを行う。

 

 

暗唱テストはどうやるの?

全員の前で「暗唱できる人?」と聞き、挙手した子に挑戦させる。

その時に、全員の前できちっと暗唱することができたら合格である。

この時の合格基準はかなり厳しめに設定している。

ちょっとでも間が空いたり、ちょっとでもつっかえたりしたら、不合格。

そして、1度テストに挑戦して不合格だった場合、同日に2回目はできない。

(例外もあるので後述する)

これくらい厳しいチェックだと、「失敗することが当たり前」の雰囲気になり、少し自信がない子も逆に挑戦してくることがある。

そして、しばらくすると合格の壁を突破してくる子が出てくる。

(これまでの経験上、必ずいる)

全員の前で、合格できた子を「試験官」とする。(大体3〜8人程度)

1人の試験官につき、1日1回ずつ挑戦できることができる。

つまり試験官が5人いた場合は、5回挑戦することができるのだ。

(教師も入れれば、6回挑戦できることになる)

休み時間も試験官のもとに試験を受けに行く子が出てきて、数日もすればほとんどの子どもたちが合格している状況になっている。

 

 

本当にそれで詩文を覚えていくの?

先にも述べたが、私の場合は、だいたい2週間ごとで新しい詩文を暗唱している。

つまり暗唱の指導や暗唱テストなどは、(休み時間等は除き)2週間に1回しか行う機会がない。

実際、それだけの時間では練習の機会が少なくて、定着しづらい。

(もちろん、休み時間や家庭で練習している子もいる)

そこで、「朝の会」に全員で暗唱をする時間を設定した。

そうすれば、毎日唱える時間が必ずある。

まだ覚えきれていない子も、毎日のように周囲の声が耳に入ってくるので、いつの間にか言えるようになってくる。

 

 

 

以上、暗唱の指導方法についてまとめてみた。

 

実は、先日の記事を投稿した際、読者の方から2つのフィードバックをいただいた。

 

1つ目は、ある小学校での取り組みについて。

そこでは、吉田松陰先生の言葉を全学年が暗唱しているとのこと。

その言葉は一つ一つは短いが、内容がなんとも深い。

覚えた時には意味が分からなくても、詩を覚えていればいつか分かるときがくるかもしれない。

取り入れてみようかな、と思った。

 

そして2つ目は、実体験の話。

小学生の時に「平家物語」を暗唱していたことで、大人になった今でも覚えているということ。

やはり、そうなのか。

この時期だからこそ、たくさん吸収することが必要なんだろうなぁと思う。

 

私も、小学生の頃にたくさんの詩文を暗唱したかったなぁ。

 

けど、私の脳もまだまだ働いているぞ。

 

今でも、子どもたちと一緒に詩文を暗唱しています。