最笑はGOOD!〜全力で前に突き進む〜

小学校教師であり、二児の父でもあります。日々のちょっとしたことを気ままに書いていきます。「最」高の「笑」顔を目指して!最笑はGOOD!(さいしょはグー)

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【授業】東日本大震災を風化させない

以前担任した6年生に行った「東日本大震災」をテーマにした授業を紹介します。

※この実践(ネタ元)は「教育トークラインNo.455」を参考にアレンジして行ったもの。



CMを通して、東日本大震災のときを想起

これは何と読みますか?

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CM、コマーシャルですね。

では、このCMというのは、「会社や商品を」何するものですか?

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「会社や商品を宣伝するもの」です。

ここでいくつかの実際のCMを見せる。

CMを通して、自動車の宣伝や携帯会社の宣伝をしていることが分かる。

そして、最後に次のCMを見せる。

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見たことがあるという声が多数上がる。

これは、何の宣伝をしているのですか?

ここで「ACジャパン」について簡単に説明をした。

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これは公共の広告です。国民の公共意識を高めるためのものなのです。

最近、このCMが多く流れたのはいつだったか知っていますか?

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2011年3月11日に起きた、東日本大震災です。

5年前であったので、子どもたちの記憶にもあった。



ある企業の紹介

当時、ACのCMが多く流れていたのは、他の会社が商品の宣伝をするのを自粛していたこともあるのです。

震災後は、多くの企業がCMを流すことを自粛して、ニュースや報道ばかりになっていたことも伝えた。

ここである会社の取り組みについて紹介する。

このとき、ある会社の宣伝部長が社長にこう言いました。

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宣伝部長は、こういうときに「新しいCMを作ろう」と投げかけました。

みなさんだったら、賛成しますか、反対しますか?

ここで、どちらかの立場になり、理由を考えさせた。

話し合い後、実際にこの会社はどうしたかを伝えた。

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この会社のキャッチフレーズは「空気を変えよう」でした。

そこで、「日本中の空気を明るくしたい」という社長の決断でCMを作ることになったのです。

そして、実際に流れた会社のCMを見せる。


いいなCM エステー 消臭力 唄う男の子 ~ミゲル~ 歌詞なし/あり


子どもたちは「知ってる!!」と大盛り上がり。

「見ていて明るくなる」という意見も出てきた。



CMに隠されたメッセージ

実は、このCMには「消臭力」の宣伝の他に、あるメッセージがある。

ミゲル君(歌っている少年)の背景に注目してもらいたい。

とても美しい街並みである。

この歌っている少年の美しい背景、ここはリスボンというところです。

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実は、このリスボンでは、およそ260年前にあることが起こりました。

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地震、そして大津波

この震災で、6万人の人々が亡くなった。

そこから多くの人々が力を合わせて復興したのが、先ほど見たリスボンの街並みなのである。

リスボンの街を背景にしたCMを流すことで、東日本大震災の被災地への応援の意味も込められているのですね。

そして今なお、この街を背景にしたCMが作られていることを伝えた。






実際の授業では、この後に「自分たちにできる復興支援はないか」と考えさせた。

ちょうど3月11日を目前にしていたため、多くの取り組みがあることを紹介したのだ。

子どもたちもそうだが、私自身も最初はこのCMにこのようなメッセージがあることは知らなかった。

CMを見るたびに、少しでも「東日本大震災」のことが思い出されればいい。

風化させてはいけない。

今なお、復興に向けて取り組んでいる多くの人々がいることも伝えて、授業を終えた。